1995年のドキュメンタリー "Death by Design" を観る
テーマは、タイトルから想像されるようにプログラム細胞死(programmed cell death: PCD)
20年ほど前の作品になるので知識を得るというより、このテーマがどのように語られているのかに興味があった
全体が芸術的な仕上がりになっていて、好感を持った
テーマは、タイトルから想像されるようにプログラム細胞死(programmed cell death: PCD)
この分野の中心人物が出ているが、皆さん本当にお若い
20年ほど前の作品になるので知識を得るというより、このテーマがどのように語られているのかに興味があった
全体が芸術的な仕上がりになっていて、好感を持った
最後の方に出てきたリータ・レーヴィ・モンタルチーニ(1909-2012)さんの話が印象に残った
最初に神経細胞の細胞死を観察したのが大戦中で、トリノの自宅寝室に作った実験室でのことだったという
ユダヤ人は大学から排斥されていたからである
その細胞死を補う物質として神経成長因子を発見し、1986年にノーベル賞を受賞している
当時は戦争中だったので、細胞死が兵士の死とも重なったようである
科学的というよりは、芸術的に仕事をしてきたようである
そして、科学と芸術で重要になるのが直観であるとも言っている
2012年末に103歳で亡くなっているが、まだ生存中にエッセイで少しだけ取り上げたことがあった
「エルンスト・マイヤーとシーウォル・ライトというセンテナリアン、あるいは100歳からものを観る」
医学のあゆみ(2012.11.10) 243 (6): 551-554, 2012
上のリンクからご覧いただければ幸いである
もう一つ興味深かったのが、マーティン・ラフ(Martin Raff, 1938-)さんの次の観察である
イギリスでは科学は軽蔑されている
イギリス人は音楽を聴き、劇場に行き、哲学的な問題を考えたりするのが立派な人間の証であると考えている
したがって、科学に疎いだけではなく、科学を理解しようとさえしない
多くの政策決定には科学の知識が重要になるので、喫緊の問題である
この時からすでに20年が経過しているが、事態は改善しているのだろうか
他の出演者は、以下の通り
2002年にノーベル賞を貰うことになるボブ・ホロヴィッツ(Robert Horviz, 1947-)氏
danger theory の提唱者ポリー・マッツィンガー(Polly Matzinger, 1947-)氏
この場でも取り上げた細胞死の専門家ピエール・ゴルシュタイン(Pierre Golstein)氏、他
リタさんの双子の相方で芸術家のパオラさんが一緒のところを見ることができたのは幸いであった
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