mercredi 28 juillet 2010

情報理論


情報理論
Information theory
Théorie de l'information


クロード・シャノン
(1916年4月30日 - 2001年2月24日)
アメリカの電気工学者、数学者。情報理論の考案者であり、情報理論の父と呼ばれる。情報、通信、暗号、データ圧縮、符号化など現在の情報社会に必須の分野の先駆的研究を残した。20世紀科学史における最も影響を与えた科学者の一人で、アラン・チューリング、ジョン・フォン・ノイマンらとともに今日のコンピュータ技術の基礎を作り上げた人物としてしばしば挙げられる。
Claude Shannon
Claude Shannon


jeudi 22 juillet 2010

ボグダノフ事件 Affaire Bogdanoff



ボグダノフ事件
双子の兄弟であるフランス人イゴール・ボグダノフ (Igor Bogdanov) とグリシュカ・ボグダノフ (Grichka Bogdanov) によって書かれた一連の理論物理学論文の正当性を巡って引き起こされた学術論争。

Bogdanov Affair
Affaire Bogdanoff
Igor et Grichka Bogdanoff


dimanche 18 juillet 2010

フンボルトの目指したもの




 科学を理解するためには芸術が必要(またその逆)であるという見解は、決して新しいものではない。が、このことを立派な科学者や立派な歴史家によってしばしば忘れられ、あるいは曖昧にされるので、時折これに新しい力と新しい生命とを与えることが必要であり、またそれを新説――現代におけるもっとも重要な新説――であるかのように取り扱うことが必要だ。前世紀におけるこの見解の最大の提唱者の一人は私たちの研究方面の先駆者でもあった人である。・・・広く高い科学的素養を身につけ、そのうえワイマール仲間の間で文学的手ほどきを受けたのち(あれほど他の人たちには批判的だったゲーテすら、この人物に対する賞讃においては決してぐらつかなかった)、彼は南アメリカを探検して五年を過し、その結果を論じたり発表したりしてさらに三十年を過ごした。五十八歳のとき、ベルリンで一連の講演を行なったが、それは、それから十八年たって発表しはじめ、残りの生涯をそれに捧げた一大フレスコのほんの素描だったのである。




 この人物は――名前を言う必要がまだあろうか――アレキサンデル・フォン・フンボルトである。そして私が今いった老齢での仕事というのはあの『宇宙』(Kosmos、全五巻)だったのだ。最初の二巻は一八四五年と一八四七年(彼が七十六歳と七十八歳のとき)に、三巻・四巻は一八五〇年と一八五八年との間に世に出た。彼は一八五九年に齢九十歳で死に、第五巻は死後三年にして世に出たのである。私たちが考える必要のあるのは最初の二巻だけだ。第一巻には物理的世界についての優れた記載と説明があり、第二巻は科学の歴史となっている。かくてフンボルトは地理学的綜合の先駆者であるとともに歴史的綜合の先駆者でもあった。彼は新しい地理学とともに新しい歴史の創始者でもあった。・・・何よりも注目すべきことは、芸術と科学との二極性を彼が具体化したことである。

 その企画があまりに野心的だったために、それを実現するところまではとても行かなかった。だが、私たちは彼を非難してはならない。先駆者は着手者である。彼らに仕事の完成を期待することは無理である。それを完成するのは彼らの任務ではない。・・・ところで、今の私にはわかるのだが、切に語る必要のある偉大な物語は、科学と芸術と宗教との間の相互関係のリズムについてである。・・・それは人生の根本問題と主要価値とに対する、人間の感受性の物語ともなるであろう。 


-----------------------------------------------------------------------------
 ジョージ・サートン 『科学の生命』(森島恒雄訳、玉川大学出版部、昭和49年)より
 George Sarton (1884-1956) "The Life of Science" (1948)


samedi 10 juillet 2010

レフ・ヴィゴツキー Lev Vygotsky

(1896年11月17日 - 1934年6 月11日)

Lev Vygotsky
Soviet psychologist and the founder of cultural-historical psychology

The Vygotsky Project
"His Life" by his daughter Gita Vygodskaya

Lev Vygotsky Archive
"Thinking and Speaking" (1934; MIT Press, 1962)


vendredi 2 juillet 2010

ニール・シュービンさんの話を聞く Neil Shubin



Neil Shubin, Univ. Chicago (born December 22, 1960)
American paleontologist, evolutionary biologist and popular science writer

Lab Homepage

対談の中で印象に残ったことをいくつか。

一つは創造性をどう見るのか、どのような時に創造性が現れるのかとの問に、それまでの見方から自由になった時、それまで目の前にあった膜が取れ新しい姿が現れた時というような答えをしていた。視点の転換が創造性を生み出すということだろう。これは哲学の営み、「今・ここ」を離れて「ここ」を改めて見るという作業に似ている。これに関連して、専門を下から支えるもの、さらに言えば、人間として在る状態を下から支えるものとしてのリベラル・アーツの重要性を強調している。

それから人間をこの世界の他の生命との関連で見る視点の重要性を説いている。自らの対象から離れ、その対象を広い関係性の中に置き直すという作業になるが、全体の理解に向かうためには必須の方向性になる。これらの発言は説教調にならず、アメリカ人特有の軽快さで語られている。






この講演会で印象に残ったことを一つだけ。

科学という営みの特徴として、一つの発見からさらに強力な質問を出すことをあげている。数年前とは違う疑問を抱いて現在は研究しているのが科学になる。ただ、これは哲学でも同様かもしれない。基礎にある大きな疑問は一つでもそこに至る具体的な道(問)を改めながら進むことができれば素晴らしいだろう。


Neil Shubin, "Your Inner Fish: A Journey into the 3.5-Billion-Year History of the Human Body" (2009)

Evolutionary developmental biology (Evo-Devo)