その内容は、3年後に出版されている
Infinite in All Directions:
Gifford Lectures Given at Aberdeen, Scotland, April-November 1985
この中で、宇宙には3つのレベルの心の働きがあると記している
それぞれ、素粒子の世界、人間の意識の世界、そして全体としての宇宙である
原子の動きを見ていると、単なる無機物というよりは量子力学に則って選択をする主体性が見える
ダイソンさんは選択する能力を心として見ていることが分かる
宇宙も同様に、自然の法則の中で心を受け入れていると考えている
さらに、その心と神を同じものと捉えている
神とはわれわれの理解を超えた時に心が達するところのもの
すなわち、世界と心(あるいは心の集合)が一体になったものであると考えている
原子と人間、さらに宇宙あるいは神の心の間に質的な差はなく、あくまでも量的な差しかない
われわれ人間は、原子の予測不可能能性と神の予測不可能性との間にある
この考えは科学によって証明されてはいないが、科学の成果には矛盾しない
このようにダイソンさんは考えている
パスカルの 「二つの無限」 を想起させるお話でもある