lundi 2 février 2009
真の自然選択か否か Selection "for" vs. selection "of"
ある形質が選択される時、それが生存や繁殖に適しているからなのか、偶然にそうなったのかを区別することが重要になる。科学哲学の領域でよく出される例に、心臓の機能として血液を送り出すことなのか、雑音を出すことなのかというのがある。心臓が選択されたのは前者の理由によるのか、後者のためなのかという問題である。このことを理解するためには、エリオット・ソーバーがその著書 "The Nature of Selection" の中で説明している例が非常にわかりやすい。この説明のために彼は "selection for properties" と "selection of objects" という概念を使い、上図にあるおもちゃを持ち出して解説している。それによると以下のようになる。
ここではサイズの異なった玉が下に向かうのを選択とする。途中にある次第に小さくなる穴を抜けていくためには、玉のサイズが小さい方が下に行くのには有利である。ここで球には色が付いていて、小さいものほど色が濃くなっている。すべての球を混ぜた後の結果が図になっているが、サイズの小さい、色の濃い玉が一番下まで来ている。ここで選択されたのは色が黒いからなのか、サイズが小さいからなのか。理由は明らかに色ではなくサイズの差にある。ソーバーの言う selection for properties で選択の対象になったのはサイズであり、selection of objects で選択されたのは偶然にも色の濃いものだったということになる。このように選択の対象が真に生存や繁殖に有利だったためなのか、他の選択の結果見られたものなのかの差を印象的に捉えることができる。
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